マルチタスクの弊害
- 国際労働機関 2011年 Link
- 生産性と労働時間の関係に関する複数の研究をレビューしたもの。
- 結論
- 長時間労働が生産性を高めることはなく、むしろ逆効果である
- こなせる仕事量は減り、こなした仕事もベストとは言えない (やり直し・修正が必要になることもある)
- 欧州生活労働条件改善財団 Link
- EU加盟国のうち16カ国で、労働時間や職種が比較的フレキシブルな一般的にはパートタイムと呼ばれるような人たちの方が、
より労働時間が長い人たちよりも仕事に没頭し、生産性も高く、余暇の時間を楽しんでいるす。
- オランダ オープン大学 2017年
- スタンフォード大学
- マルチタスクを行う傾向と、それが作業能率向上につながると信じているかどうかに基づいて被験者をグループ分けして、比較した。
- マルチタスクを頻繁に行い、それが仕事の能率を高めると思っている人々のグループは、実際には一度にひとずつ作業を進める人々よりもむしろマルチタスクが苦手であることが明らかとなった。
- マルチタスクを頻繁に行う人の作業能率が低かった理由
- 考えを整理し無関係な情報を排除することに苦労した
- ある作業から別の作業へと移るのが遅かった
- ロンドン大学
- マルチタスクをすると8歳児なみにIQが低下する。
- 認知課題に取り組んでいる最中にマルチタスクを行った被験者について、マリファナを吸ったり徹夜したりした場合に予想される状態と同じようなIQスコアの低下が見られた。
- マルチタスクを行う男性被験者群では、IQが15ポイント低下し、8歳児の平均値と同様にまで落ち込んだ。
- イギリス サセックス大学
- 被験者が複数の情報デバイスに使う時間を脳のMRIスキャンと併用して比較した。
- マルチタスクをよく行う人ほど、前帯状皮質の密度が低かった。